祝6周年。数字と向き合う。

こんにちは。
ハチドリの板橋です。

本日、八鳥は6周年を迎えました。日々お世話になっている方々や応援してくれる皆さまのお陰様です。
お手紙やSNSのメッセージは日々の励みになっています。いつもありがとうございます。

6年間を振り返えると、とても長い時間だったように感じます。この6年のなかでの私自身の変化は「数字」との向き合い方でした。
八鳥をはじめた頃の私は「数字をみる」というプロセスを完全に無視していました。事業計画や数値目標はなく、ただ前進あるのみ。「やりたい」という気持ちが先行したスタートでした。実務は積んでいたものの実力はポケモンでいうところの「たいあたり」いや、コイキングの「はねる」だったかもしれません。

きっとどんな仕事でもあらゆるシーンで「数字」が求められるはずです。でも、私の場合は「やりたい」という気持ちに「数字」を紐づけることが想像以上に難しかったです。気持ちのまんなかにある大切な「何か」は数値化できないもののようにも感じていました。当時の私は「事業プランがなくても、この『何か』を突き詰めればいつか形になるだろう」と思い込もうとしていたような気がします。この思い込みは支えでもありました。

その「何か」とは、例えば「イメージ」や「ビジョン」です。「価値観」や「こだわり」と呼ぶ人もいるかもしれません。個人・法人のどちらにとっても大切なもので、その中心にあって切り分けられないものです。私は、それを数値化することに対して罪悪感すら覚えていて、実は事業計画や数値目標だけでなく、基本となる設定料金や工数を見積もることにも苦手意識がありました。やらない理由を美化してみたり、程のいい言い訳を探してみたりしました。

ところが、ここ数年の間に「数値化すると他の人に伝わりやすい」という当たり前のことがやっと腑に落ちて、数字に対する見方が変わっていきました。すると同時に他の人と協働しやすくなってきました。

この変化はOne Peace Booksサンクチュアリ・パブリッシングという素晴らしい出版社と尊敬する方々との出会いなくしてはあり得ませんでした。この縁がなければ、確実に今の八鳥はなかったと思います。

こうして数字のことを一度理解し始めると、するすると芋づる式に新たな発見があり、見積もりやプレゼンの際にも感覚が掴めるようになってきました。
世の中にはいろんな人がいて、いろんな考えや視点が混ぜこぜになって社会はできているように思います。そのなかで伝えようとしてもなかなか伝わらないこともあり、「伝わる人にだけ伝わればいい」という考えもあります。でも、伝えようとすることによって新しい視点から物事をみつめることができるようになり、思わぬひらめきや出会いがあるかもしれません。すると、以前はなかなか伝わらなかったことが、次にはちゃんと伝えることができるかもしれません。少なくとも私自身はそうした体験を経て、気持ちのまんなかにある「何か」がいきいきとしている実感があります。遠ざけていた「数字」が可能性を広げてくれました。

これからの八鳥にできることも小さなことだけれど、ひとつひとつの言葉や数字と向き合いながら、本づくりを通して楽しい毎日をつくっていきたいと思います。

皆さまにも、わくわくする瞬間がたくさん訪れますように。
最後まで読んでくれてありがとうございました。

令和3年8月3日
株式会社八鳥
代表 板橋裕美

追伸 逗子にある映画館でハンドパンの演奏会を行います。
もしご都合があうようでしたら当日お会いしましょう。

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