個人出版

こころ

著者名: 水上 庭

本のご紹介

コンセプト

記憶と今日、映画と現実を車窓に映しながら、荒れ果てた海を目指すふたりが旅の果てに「発見」するものとは?

特徴・ストーリー

死に怯えて暮らす主人公リエと、花の名前を持つ美しい少女は17歳の高校生。 まったく正反対の気質を持ったふたりは、ある日ふとしたきっかけで「旅に出る」ことを決めてしまう。

水上 庭さんからのメッセージ

私が17歳のときに執筆した半自伝的小説の書籍化しました。この物語はいま17歳を生きる人、そしてかつて17歳だった全ての人に贈る、ありふれた、けれどかけがえない旅の記録です。

みんなの声

本来の自分を取り戻す
歳を重ねるにつれ、自分に残された時間を意識するようになり、大切な人や事や物の優先順位をシビアにつけていかなければならなくなる。そうするうち、こころにあった大切な人や事や物のかたちはカドが落ち、抽象化され、気がついたときにはまったく別のかたちに変わってしまうことも。変化以前のかたち、本来のかたちを思い出そうと足掻いていたとき、その手助けをしてくれたのがこの小説でした。ほどき、選り分け、まとめられた記憶をもう一度もつれなおせ。出来事一つ一つをとるに足るか足らないか判断する前の戸惑いを、混乱を、血迷いを取り戻せと、旅に出た二人の少女が語りかけてくるのです。

佐々木友輔さん/映画作家

クライマックスの連続!
映画でいうところのクライマックス、そんな気持ちで読みました。climaxというかcrymaxというか。ああ生きてるなあとか、ああ生きてていいんだなあとか、そういった感情が巻き起こるのが私にとってはクライマックスで、なのでこの物語ははじめからおわりまでクライマックスでした。(中略)この物語が、これから世界中の多くの人の、死ではなく生をよびおこす、そんな一冊になることを願います。

スタジオモーニングさん/アーティスト

17歳の少女から見る世界
「城の崎にて」。この感覚はそうだ、あのタナトスが濃密に漂う志賀直哉の心境小説と同質なのだ。しかしあのようにメタファーやアレゴリーに満ちているわけではない。それでいて、ほんの少し曲がる路地や開ける扉を間違えれば「猫町」(萩原朔太郎)に迷い込みそうな危うさ。主人公はそれを予感しながらも、なんとか持ちこたえているように思える。 雨のそぼ降る海辺の町を行く少女。17歳の少女にとって、世界との交感はこれほどまでに多様多層なのだ。

小倉良之さん/高校教師

作家のご紹介

水上 庭

2007年 劇団提灯検査創設・主宰(-2012年)
2010年 東京藝術大学 美術学部 先端芸術表現科 卒業
2011年 劇団東京乾電池(アクターズ・ラボ4期卒)
劇団提灯検査では、主宰兼創立メンバーとして約11本の演劇作品へ出演、演出に携わる。
個人の活動として、ソロパフォーマンス、宴会芸制作、舞台美術制作、映像制作、俳優活動の傍ら同人誌小説を多数執筆。2017年八鳥より水上 庭として小説家デビュー。
趣味は旅行と映画・音楽・ラジオ鑑賞。仮面ライダーとビールが好き。

作家のご紹介

参加イベント
2018年3月28日〜4月1日
展示会「幽き推しの揺らぎ展」@中野(ウナ・カメラ・リーベラ)

2018年6月 22日〜27日
展示会「幽き推しの揺らぎ展」@早稲田(Nenoi)

購入

作者 : 水上 庭

発売日 : 2017年7月18日

価格 : 2700円

購入方法 :
ネットショップ