ゆるっと、まっすぐに
昨日は作家さんと増刷の打ち合わせでした。
作家さんと打ち合わせをするときは、本の話から始まり、最近みた映画のこと、聴いた歌のこと、印象的だった絵のこと、会った人の話、美味しかったごはん屋さんの情報など、いろいろなことをおしゃべりします。
そして最後には、いつも、理想の暮らし方の話になることが多いです。
どんな暮らし方をして、どんなコミュニティの中にいて、どんな方に憧れるか、などそんな話です。どんな言葉を使って、どんなところに価値観を置いて、どのように物事を捉えているか、というそういう話です。
より具体的に言葉にすることができる価値観は、実現できていることが多いそうです。実現できているから、具体的に言葉にすることができるのかもしれませんが、まだ実感のない現実も言葉にすることでより現実味を増します。
本をつくるときに言葉は欠かすことができない道具なので、本の完成に向けて、作家さんと理想の暮らし方について話をするのはとても大切な時間だと思っています。単に、そんな取り留めもない話をする時間がすごく楽しいのもあるけれど、毎回といっていいほど、そんなおしゃべりをしながら、本づくりをしている日々です。
タイトルの「ゆるっと、まっすぐに」というのは、八鳥にとっての理想の暮らし方です。ヨギの西川眞知子先生に教えていただいたアーユルヴェーダや「中道を生きる」という考え方に影響を受けて、自分なりの理想の暮らし方を言葉にするとこんな感じで、八鳥がめざす本づくりの形もここにあります。
中道とは。
右にも左にも偏らない道には、溝もなければ壁もない。
偏ることのない道は苦労をする。
なぜなら道には平らな道ばかりではなく、
右に偏った道を行くとき、私たちは左に重心を寄せなければいけないし、
左に偏った道を行くとき、私たちは右に重心を寄せなければ、中道を進むことができない。
左右にゆらゆら揺れながら進むことで、自分の軸を知ることができる。
という教えだったと思います。
軸とは、自分の中に保とうとするもののこと。
それこそが、自分にとって大切なもの。
だから、今の現実や結果をみて決めつけないで、ゆらゆらと揺れながら進むことが重要なんだと思います。
たとえ糸のように細い軸だったとしても、
大切な糸にそっと触れてさえいれば、それはもう「ゆるっと、まっすぐ」。
作家さんにとって大切な糸と、
八鳥にとって大切な糸で、
これからも素敵な本をつくっていきたいです。
このテーマでブログを書いてねと課題をくれたaizawaさんの本も、とても素敵に仕上がったのでぜひご覧ください!
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